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ブラックバードミュージック

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ブラックバードミュージックは、等身大のアイルランド音楽の魅力を本国直送で日本へ紹介することを目的としたプロジェクトです。
名古屋のフィドル奏者小松 大と、在アイルランドの望月えりかが共同で運営しています。

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ギター奏者は歌うもの?

2015.02.12 22:18|アイルランド音楽現地情報
数週間前に、二人のお客さんがフィークルにいらっしゃいました。
フルートとギターでアイルランド音楽を演奏されるお二人と、一緒に地元のパブのセッションに行ってきました。

ギターを弾く彼は初めてのアイルランドということで、こちらでのセッションの様子や音楽について感じたことなどを話されていました。その中で、面白いなと思ったことがありました。

「ギターを持ってセッションに参加すると、アイルランドでは必ず「何か歌わないのか」と訊かれて困りました」

以前からギター奏者と歌についてはいくつか記事を書いてみたいと思っていましたが、今回のお話を機にこちらの記事をアップしたいと思います。

アイルランドでは、確かに多くのギター奏者が歌をうたうものです。セッションに入っているギター奏者で歌をうたわない人は、少数派ではないでしょうか。言い方を換えるならば、伴奏専門のみのギター奏者は少ない、ということです。

この傾向は、アイルランド音楽の歴史を紐解いてみることでその理由が分かるようです。

メロディーに対する「伴奏」という奏法がアイルランド音楽に取り入れられたのは、アメリカに渡ったアイルランドの演奏家たちのレコーディングがはじまりであったことは以前にも言及しました。
しかし、ギターという楽器がアイルランド音楽の世界に本格的に介入してきたのは、伴奏楽器としてではありませんでした。

最も初期の段階で大きなインパクトを与えたのは、主に1960年代に活躍したクランシーブラザーズ(The Clancy Brothers)やダブリナーズ(The Dubliners)といったフォークグループです。

ダブリナーズ
[今や伝説のフォークグループ、ダブリナーズ]

ギターを片手にアイルランドの歌をうたうスタイルで成功をおさめた彼らの影響力は大きく、その後のバンドブームにもつながっていきました。このような過程を経て、ギターはアイルランド音楽界において一気に市民権を得たのです。

つまり、ギターという楽器のアイルランド音楽におけるメジャー化は、歌と共にあったことになります。

今日のアイルランド人たちが、ギター奏者を見るとつい「歌をうたわないか」と訊いてしまうのはこのためです。
彼らにとっては、ギター奏者=シンガーなのです。

クランシーブラザーズ
[アメリカで活躍したティペラリー州出身のクランシー兄弟]

一方で、今現在伴奏者として評価の高いギター奏者たちが皆歌をうたうかと言えば、必ずしもそうではないのも事実です。

スティーヴ・クーニー
[オーストラリア人で長年アイルランド音楽におけるギター奏者としてリードするスティーヴ・クーニー(Steve Cooney)]

デニス・カヒル
[パブセッションにおいても素晴らしい存在感を示すシカゴ出身のデニス・カヒル(Dennis Cahill)]

アイルランド音楽における伴奏楽器の役割については、過去の記事でも触れました。(「アイルランド音楽に伴奏は要らない?」)伴奏というアプローチが、今後ますます存在感を示すようになるのかもしれません。

しかし、忘れてはならないのは歌の重要さです。ギター奏者に歌うことを期待するアイルランドの人々。彼らにとっては歌がそれだけ身近にあるということであり、アイルランドのミュージシャンたちを見ていると、歌と音楽が切っても切れない関係であることもよく分かります。
演奏することは歌うこと。
今後はそんな角度からもこの音楽を見つめていきたいと思います。


望月えりか

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