09 | 2017/10 | 11
-
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
プロフィール

ブラックバードミュージック

Author:ブラックバードミュージック
ブラックバードミュージックは、等身大のアイルランド音楽の魅力を本国直送で日本へ紹介することを目的としたプロジェクトです。
名古屋のフィドル奏者小松 大と、在アイルランドの望月えりかが共同で運営しています。

最新記事

カテゴリ

音楽ブログ

訪問者数

フェイスブックのページ

検索フォーム

リンク

RSSリンクの表示

パブセッションにはホストがいる

2014.10.21 02:17|アイルランド音楽豆知識
数年にわたりアイルランド音楽を学んでいる、一人の友人がいます。

彼女は音楽にとてもパッションのある人で、彼女の言わんとしていることには私もうんうんと頷くばかり。

先日、彼女とのやりとりの中で「ホストのいないセッション」という一文があり、「えっ」と驚きました。

ホストのいないセッションとは、一体どういうことなのでしょう。

また、そもそもセッションのホストとは何でしょうか。
(セッションについてはこちらの記事をご覧ください→「セッションとは何か」)

通常、アイルランドのパブで行われるセッションにはホストと呼ばれるミュージシャンが2人ないし3人います。
彼らはパブのオーナーから支払いを受けてセッションを取り仕切る立場にある、実力派のミュージシャンたちです。

一方で、パブセッションにはこのホストたちのほかに、セッションに参加するために集まってくるミュージシャンたちがいます。
「セッション」と言われるものにはオープンもクローズドもなく、基本的には誰もが楽器を持っていつでも参加することができます。

フィークルフェスティバル2013 from 真衣さん (15)
[クレア&ブリーダ・ケヴィル姉妹(Claire & Breda Keville)がホストするセッション]

セッションにおけるホストの役割は単純明快です。彼らこそが、そのセッションを仕切り、リードしているのです。
逆の言い方をするならば、セッションに参加しているそのほかのミュージシャンたちが、ホストのミュージシャンたちを押し切ってリードをしたり、勝手にセットを演奏しはじめる、ということは一部の例を除いてタブーとされています。

一見、寄り集まった仲間で和気あいあいと進めているように見えるセッションですが、実際には「ホスト×そのほかの参加ミュージシャンたち」という構図が必ず存在しています。

誰もが参加できるのがセッションですが、ホストの存在を無視して誰もが均等に曲を出していい場ではありません。

ホストのいる一般的なセッションでは、そのほかの参加ミュージシャンたちはホストについていくことでセッションを楽しみます。リーダーとなるホストミュージシャンたちは、ほとんどの場合それだけの腕のある実力派です。
そのほかの参加ミュージシャンたちは、ホストにくっついていくことで多くを学ぶのです。

アイルランドでは、ときどき初心者のミュージシャンたちがパブなどに集まって、一人一人がセットを出すなどしながら進行していく、ビギナーズセッションのようなものが開かれています。それこそ輪になって、隣の人から順番に演奏できる曲を出し、曲を知っている人は一緒に参加するというスタイルです。
しかし、これはセッションというよりは練習会に近く、パブ側も主催者に場所を提供しているだけで、音楽を聴衆に披露するものではありません。時には、このセッションに楽器を持って参加するビギナーの人たちが主催者にいくらか参加費を払う場合もあるほどです。
こうなってくると、音楽のクオリティーは最初から存在せず、ホストのいるセッションとは性格も違うので比較のしようがありません。

また、セッションのホストによってはやたら参加ミュージシャンに気を使って「何か始めたら?」と何度も「そのほかの参加ミュージシャンたち」に機会を与えようとするミュージシャンもいます。確かに参加ミュージシャンたちにとってはいいチャレンジになるのでしょうが、あまりにこれが多いと私などは退屈してしまうこともあります。

あなたはなぜ、そのセッションに参加しているのか。

それは自分の弾ける曲を見せびらかしたいからではありません。
そのホストミュージシャンの音楽にリスペクトがあり、彼らの音楽から学びたいものがあり、彼らの音楽についていくことで楽しみたいと感じているから、参加しているのではないでしょうか。

アイルランドでも、フェスティバル期間中など特別な時期において、ホストのいないセッションや、ホストがいてもそのほかの参加ミュージシャンたちにすっかり占拠されてしまったセッションを見かけることがあります。
そんなセッションで演奏される音楽は、残念ながらまとまりのある音楽とは言い難く、いい音楽を聴ける機会にはなり得ません。

本当に良い音楽を、その場にいる人々で一緒に作ろうと思えば、ホストとなるミュージシャンたちの存在は不可欠なのではないでしょうか。

フィークルフェスティバル2013 from 真衣さん (40)


望月えりか

ブラックバードミュージック(フェイスブック)
「いいね!」をクリックして、ブラックバードミュージックが発信するアイルランド音楽情報やおすすめ動画をチェックしよう!
ブラックバードミュージック(ウェブサイト)ブラックバードミュージックのすべてが分かる公式サイト。


にほんブログ村 音楽ブログ アイルランド・ケルトへ
にほんブログ村

FC2 Blog Ranking
関連記事

テーマ:アイルランド音楽
ジャンル:音楽

コメント:

非公開コメント