09 | 2017/10 | 11
-
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
プロフィール

ブラックバードミュージック

Author:ブラックバードミュージック
ブラックバードミュージックは、等身大のアイルランド音楽の魅力を本国直送で日本へ紹介することを目的としたプロジェクトです。
名古屋のフィドル奏者小松 大と、在アイルランドの望月えりかが共同で運営しています。

最新記事

カテゴリ

音楽ブログ

訪問者数

フェイスブックのページ

検索フォーム

リンク

RSSリンクの表示

今月の人物 vol.12 ターロック・オキャロラン(Turlough O'Carolan) その2

2013.11.30 07:18|今月の人物
アイルランドを代表する作曲家/ハープ奏者のターロック・オキャロラン(Turlough O'Carolan)。

第2回目の今日は、オキャロランの人柄とその生き様に焦点を当てていきたいと思います。

オキャロランは、「アイルランド最後の吟遊詩人(アイルランドではBard バードと呼ばれる」という肩書きでしばしば紹介されます。

吟遊詩人とそれに類する人々は主に中世の時代からヨーロッパ全土、西アフリカやイスラム圏にも広く存在していたことが知られています。日本の琵琶法師たちも、吟遊詩人と呼べるのではないでしょうか。
それは時に詩人であり、歌い手であり、語り部であり、音楽家、作曲家でした。

アイルランドには古くからハープの伝統があり、屋敷から屋敷へ旅をして回り、貴族たちのために演奏をしたり曲を作って捧げるハープ奏者たちが数多くいたことが記録されています。
オキャロランの生きた17~18世紀はハープ音楽が衰退しはじめた頃でもありましたが、それでも同業者のハープ奏者はオキャロラン以外にもおり、彼らの作曲した曲も現代に数多く残っています。
正確にはオキャロランが最後の吟遊詩人であったわけではなく、また当時こうしたハープ奏者たちが自らを吟遊詩人、バードと認識していたかどうかも定かではありません。

お抱えの音楽家を持つ貴族たちもいたようですが、たいていのハープ奏者たちは馬でアイルランド中のパトロンたちの家を回り、生計を立てていました。貴族たちに仕えて彼らのための曲を作る間は屋敷に居候し、食事を与えられ、家族を支える給金もあったはずです。
そういう意味では、オキャロランを仮に吟遊詩人と呼んだとしても、それはれっきとした職業の一つだったことが分かります。

オキャロランの50ポンド札
[国民的な作曲家として知られるオキャロランは、1971年に発行されたアイルランドの50ポンド札に印刷されていた]

オキャロランは第一回目の記事にある通りマクダーモット・ロー夫人の援助に恵まれましたが、貧しいハープ奏者の中には馬もなく、ガイドをする付き人も持たずに旅してまわったハープ奏者たちもいたそうです。

吟遊詩人などと表現されるといかにもメランコリックで幻想的なイメージですが、実際のオキャロランのキャラクターはこれとは対照的なものであったようです。
明るく社交的でおしゃべり、くだらない話やジョーク、それに女性を好んだ、というのがさまざまなソースから証言されているオキャロランの人物像です。

また、オキャロランは大変な酒飲みでもありました。特にウィスキーが大好きであったことは有名ですが、これはオキャロランに限ったことでなく、この時代の多くのハープ奏者が酒好きであったようです。
「Farewell to Whiskey」(ウィスキーとの決別)や「O'Carolan's Receipt」(オキャロランのレシート)といった曲は、酒にちなんだオキャロランの有名な曲です。

放浪する盲目のハープ奏者オキャロランは、短気であったことでも有名です。
同業者のハープ奏者と口げんかをした末に小突いてバーから追い出した、などという逸話も残っています。

オキャロラン
[酒好きで喧嘩っ早かったオキャロラン]

およそ300年前の時代にアイルランドを生きたターロック・オキャロラン。そのいかにも人間らしい素顔を知ることで、オキャロランの曲がより生き生きとよみがえってくるようです。

「今月の人物」オキャロランに関するこのほかの記事はこちらです。
ターロック・オキャロラン(Turlough O'Carolan) その1
ターロック・オキャロラン(Turlough O'Carolan) その3


望月えりか

ブラックバードミュージック(フェイスブック)
「いいね!」をクリックして、ブラックバードミュージックが発信するアイルランド音楽情報やおすすめ動画をチェックしよう!
ブラックバードミュージック(ウェブサイト)ブラックバードミュージックのすべてが分かる公式サイト。


にほんブログ村 アイルランド・ケルト
FC2 Blog Ranking
関連記事

テーマ:アイルランド音楽
ジャンル:音楽

コメント:

非公開コメント