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ブラックバードミュージック

Author:ブラックバードミュージック
ブラックバードミュージックは、等身大のアイルランド音楽の魅力を本国直送で日本へ紹介することを目的としたプロジェクトです。
名古屋のフィドル奏者小松 大と、在アイルランドの望月えりかが共同で運営しています。

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古い曲、新しい曲

2017.10.25 08:21|アイルランド音楽の曲
前回の記事で、アイルランドの曲には流行があること、流行には古い曲も新しい曲も一様に波を受けていることを書きました(「曲にも流行りすたりがある」)。

この古い曲と新しい曲について、今回は簡単に書いてみたいと思います。

古い曲と新しい曲。厳密なくくりは存在せず、敢えて言うなら作曲者が分かっている曲(つまり記録に残り得るほど近年に作られた曲)は新しい曲、と呼ばれます。英語では単にNew tunesとかNewly composed tunes(新しく作曲された曲)などと表現されたりします。
また、一般的に古い曲というのはアイルランドに昔から口承で伝えられてきた伝統曲で(Traditional tunesとかClassic tunesなどと言われます)、その多くは作者不詳です。こうした古い曲は膨大な数が存在し、アイルランド音楽はこの古い曲群をメインに演奏されていると言っていいのではないでしょうか。

数ある教則本の中には特定の作曲家(Composer)の曲集も多く、お気に入りのコンポーザーがいればこうした本を購入するのも面白いですね。

大きな特徴として、近年作られた新しい曲というのは多くの場合メロディーを聞いただけで誰が作った曲なのかが分かります。
それだけ作曲家の色がはっきりしているというのでしょうか、作曲というのはそもそもそうした作業なのかなとも思います。
また、更には新しい曲はやはりどこか新しさがあり、前述のいわゆる古い曲とは雰囲気の異なるものが多いようです。つまり、「誰が作ったのかは知らないけど、これは明らかに新しい曲だ」という区別がついてしまったりします。

Tommy Peoples曲集
[友人から長期レンタルさせてもらっているDonegalのフィドル奏者でコンポーザーのTommy Peoplesの本]

そんな、一見相容れないようにも思える古い曲と新しい曲。
実際の演奏場面ではどのようなことが起こっているのでしょうか。
アイルランドでは、古い曲も新しい曲も何の区別なく自然にミックスされ演奏されています。セットとしてつなげて演奏されることはもちろん、パブでのセッションでホストのミュージシャンの十八番の曲が実は比較的新しい曲で、でも本人は何も知らずに弾いている・・なんていうこともあります。「私は伝統曲(古い曲)しか弾かない」とか「新しい曲はそれだけで分けて弾かれるべき」といった発想はあまり聞きません。

友人らと一緒にセッションをしていると、セットの合間のおしゃべりの際に「知ってた?この今やった曲さ、○○が作ったんだよ」「えっ、そうなの?!だってこの曲、既に全国の定番曲に近いよね?」というような発見があったりして、心底驚くこともあります。

皆さんの定番曲は、古い曲ですか?新しい曲ですか?どんな作曲家がお好みでしょう?

望月えりか Erika Moc O'C@Twitter

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テーマ:アイルランド音楽
ジャンル:音楽

曲にも流行りすたりがある

2017.09.29 21:33|アイルランド音楽の曲
去年の夏にたまたま居合わせたセッションにて、10代の地元の男の子二人がフィドルとコンサーティーナで弾いていた曲があります。

「The Cat's Meow」というユニークな名前の3パートのジグです。

曲名をその場で訊き出して「へえー」と思っていたら、その数週間後に親しくしている友人が「エリカ、いい曲を見つけたからこの曲一緒に練習しようよ」と言って手書きのABC譜を手渡してくれました。すると、なんと同じ曲ではありませんか。

「私もこの曲セッションで聴いて、いいなあと思ってたところだったんだよ」と意気投合、以来彼女と一緒に弾く定番の曲の一つです。

今月に入りアイルランドは新学期、子どもたちも新たな音楽教室がスタートしました。
息子のホイッスル教室は新しい先生です。中級クラスということで割り振られ、新学期最初の曲としてもらってきたのが・・またしても「The Cat's Meow」!!

The Cats Meow
[子どもがもらってきたコピーシート]

この曲、ひょっとして流行ってる?

この夏、アイルランド人の友人と曲の話になったところ「ああ、その曲ね・・80年代後半ぐらいに伝染病のようにわーっと流行って、そこらじゅうでみーんな弾いてた曲だよ」とのこと。流行りがいったん収まって、最近になってまた人気が復活しているのかもしれません。

この曲に限らず、アイルランドではいわゆる曲の流行、トレンドと言ってもいいものがあって、足しげくいろいろなセッションに通ううちに、または友人らとのやり取りの中で「ん?」と気がついたりします。
また、これとは逆にいつの間にか忘れ去られている曲、その時代に限ってなぜかすたれている曲というのもあります。

「The Cat's Meow」は、アメリカの女性グループCherish the Ladiesのリーダー、Joanie Maddenが作曲した比較的新しい曲です。
The Cat's Meow (TheSession.orgより)

しかし、この流行りすたりの現象は新しい曲に限ったことではありません。作者不詳の古い伝統的な曲でも同様の波があり、最近のみんなのお気に入り曲がある一方で、ここ数年この曲完全に忘れられてるんじゃ?というものまであるようです。

もちろん地域によって違う波が流れていたり、お隣同士や人の行き来がある場所なのか、はたまた一地域としてほぼ孤立しているような場所なのかでも感染具合(?!)は異なります。

この波の中にいない訪問客のミュージシャンなどが、20年前に流行った曲を突然披露して、アイルランド人のミュージシャンたちに新風が吹くというのもよくある光景です。「いやあ、懐かしいなあその曲!今は誰も弾いてないけど、いい曲だよね、よし、覚えておこう!」とポジティブに受け止められて、またその曲の人気がぶり返す・・なんていうこともあれば、「ああ・・・・・。その曲ねえ・・・なんかあの時は流行ったけど風化してるよね・・なんでこんな曲流行ってたんだろう、あの時代・・・」と何とも言えず微妙な反応であることもあります。

曲の流行のきっかけは、当時爆発的に売れたバンドやソロミュージシャンのレコーディングからのトラックであったり、ただ自然発生的に人から人へ、シーンからシーンへとバトンのように継がれていくこともあるようです。

さて、皆さんの地域の流行りの曲は何ですか?

望月えりか Erika Moc O'C@Twitter

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どうしてKesh Jigなのか

2016.05.31 00:48|アイルランド音楽の曲
フィークルキャンプの最終日に行われる、パット・オコナー&オーイン・オサリヴァンによるセッションワークショップというものがあります。セッションなどの場で必要となるスキル、すなわちセットをどう作っていくのか、曲のキーについて、セッションにおける全般的なノウハウなどを全員参加で学ぶ面白い内容のワークショップです。

3rd day Workshop (89)

ここでは、ワークショップの前に参加者の皆さんであらかじめ弾ける曲をリストアップしてもらい、それをパットとオーインが見ながら進行していきます。

さて、弾ける曲リストの筆頭に必ず入ってくるのが、本日のお題である「ケッシュジグ(The Kesh Jig)という曲です。

Kesh-Jig.gif

これはフィークルキャンプに限らず、「皆が知ってる曲を弾こう」という提案の際に必ず登場してきます。
「とりあえず、ケッシュからどうですか?」
「手始めにケッシュから行っておく?」

私自身も、アイルランド音楽のクラスを受けに行った1回目のクラスで習った記憶があります。

まずはKesh Jig、習っておこう。
この傾向は日本に限らず、どうやらアメリカでもイタリアでもフランスでも同じようです。更に言及するなら、アイルランドの一部の音楽クラスにおいてさえ、Kesh Jigをレッスンのごく初期の段階で習っているというのです。

それと比例して、Kesh Jigは実に多くの曲集や教則本に収録されています。いわゆる定番の曲、スタンダードな曲を中心に集めた曲集の中には、かなりの割合でKesh Jigが入っています。
いえ、ひょっとするとこれだけの教則本に収録されているからこそ、アイルランド音楽のレッスンで多用されているのかもしれません。

順番はどうであれ、結果的にKesh Jigは今や定番中の定番。数あるスタンダードな曲の中でも「初心者でも知っている曲=誰でも弾ける曲」という極めて顕著なポジションを獲得してしまいました。

何かの席でフランスから来ていた人と話をしていたら、彼女が「Kesh Jigはね、フランスでは弾かれ過ぎて擦り切れちゃってるから。フランス人、未だにボシーバンドが好きだからね」と言います。

どうやら、Kesh Jigの人気のわけはここにありそうです。

ボシーバンド1975
[ボシーバンドのデビューアルバム(1975年)]

何といっても、アイルランド音楽に大旋風を巻き起こした伝説のバンド、The Bothy Bandのデビュー作、それもトラック1の冒頭に来るのが、このKesh Jigです。
当時のアイルランド音楽シーンでは、ボシーバンドの登場に誰もが度肝を抜かれたわけですが、その衝撃的なデビューアルバムの代名詞ともなったのが、何を隠そうこのKesh Jigだったのでした。

大変なインパクトを与えたアルバムの一曲目ということで、Kesh Jigはあっという間に全国に広がり、世界に広まり、誰もがボシーバンドのようにKesh Jigを演奏するようになりました。

今ではボシーバンドを知らない世代の人々もいることでしょう。しかし、アイルランド人の友人曰く「ボシーバンドがレコーディングする以前は、ケッシュジグはたぶんここまで弾かれていなかったと思う」ということのように思います。
過去と今は常につながっています。Kesh Jigの浸透ぶりは、その線上に私たちも立っていることを改めて感じる現象ではないでしょうか。


フィークルキャンプ2016はまだまだ参加者を募っています。どうぞお気軽に私望月(info※bbird-music.com←※印を@に変更して送信してください)までご連絡ください。
フィークルキャンプの詳細はこちらです↓
Feakle Irish Music Camp 2016 ―アイルランド音楽を現地で学びませんか?―
2016年8月9日(火)~12日(金)日本全国より参加者を募集中!


ブラックバードミュージックのフェイスブックページでも、イベントページを設けております。
Feakle Irish Music Camp 2016(フェイスブック)



望月えりか

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