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ブラックバードミュージック

Author:ブラックバードミュージック
ブラックバードミュージックは、等身大のアイルランド音楽の魅力を本国直送で日本へ紹介することを目的としたプロジェクトです。
名古屋のフィドル奏者小松 大と、在アイルランドの望月えりかが共同で運営しています。

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TG4 伝統音楽賞(Gradam Ceoil)に見るアイルランド音楽が生きる土地

2015.03.02 22:00|アイルランド音楽現地情報
アイルランドにはメジャーなテレビチャンネルが4つあります。
そのうちの一つ、TG4は、アイルランド放送協会が主にアイルランド語で番組を制作しているチャンネルで、言語の普及と共にアイルランドの文化保存にも大きく貢献しています。

毎年2月にTG4が主催するGradam Ceoil(グラダムキョール)という伝統音楽賞はまだ歴史の浅いアワードですが、年々受賞式が盛大になり、受賞者たちにとっては権威ある肩書きとなりつつあるようです。

グラダムキョール2015-2
[授賞式はコーク市内のオペラハウスで行われ、テレビでも放送された。写真右は今年の受賞者の一人、ゴールウェイのアコーディオン奏者、モーティーン・オコナー(Mairtin O’Connor)]

グラダムキョールには6つの部門があります。
こうした賞はアイルランド音楽界の力関係も大いに反映される政治的な側面があり、個人的にはほとんど関心がないのですが、「功労賞」の部門においては誠意ある決定のもとに受賞者が選ばれ、それなりの意義があるように感じます。

一つ面白いと思ったのは、過去の受賞者たちの名と並んで、彼らの出身地(多くは州の名)が記されていることです。
これを眺めているだけで、アイルランド音楽の盛んな土地と、それに準じて盛んでない土地が浮かび上がってきます。

功労賞の過去の受賞者たちを例に見てみましょう。

2001年 – Paddy Canny(パディー・カニー) クレア州
2002年 – Peter Horan(ピーター・ホーラン) スライゴ州
2003年 – Johnny O’Leary(ジョニー・オリアリー) ケリー州
2004年 – Tony MacMahon(トニー・マクマホン) クレア州
2005年 – Peadar Ó Lochlainn(パダー・オロックリン) クレア州
2006年 – Sarah & Rita Keane(セーラ&リータ・ケーン) ゴールウェイ州
2007年 – Paddy Cronin(パディー・クローナン) ケリー州
2008年 – Joe & Siobhán O’Donovan(ジョー&シヴォーン・オドノヴァン) コーク州
2009年 – Roger Sherlock(ロジャー・シャーロック) メイヨー州
2010年 – Seán Potts(ショーン・ポッツ) ダブリン
2011年 – Ben Lennon(ベン・レノン) リートリム州
2012年 – Danny Meehan(ダニー・ミーハン) ドニゴール州
2013年 – Michael Tubridy(マイケル・タブラディー) クレア州
2014年 – Chris Droney(クリス・ドローニー) クレア州
2015年 - Bobby Gardiner(ボビー・ガーディナー) クレア州

アイルランド音楽はアイルランド島全土で盛んなのではなく、今でも伝統が色濃く残る地域とほとんどすたれてしまっている地域とがあります。境界線を引くことはもちろんできませんしする意味もありませんが、概して言えることは「アイルランド音楽は西部にあり」ということでしょうか。
2001年からの功労賞の受賞者たちが、2010年のショーン・ポッツ(ダブリン)を除いてすべてアイルランド西部の出身であることは、興味深い事実です。

これはアイルランドという国が、歴史的に東部から浸食されていった事実が背景としてあるようです。
それ故に、アイルランド特有の文化や言語、古くからの風習といったものは、(もちろん例外もありますが)一般的な傾向としてアイルランド西部に多く残存していることが多い、と理解していいようです。

グラダムキョール2015
[今年の受賞者たち。真ん中には最も敬意を払うべき功労賞を受賞したボビー・ガーディナーがいます]

近年では、アイルランド文化の保存や復興が注目され、アイルランド音楽界も半世紀前に比べると息を吹き返しています。グラダムキョールのようなイベントもこの勢いに一役買っており、今後の更なるアイルランド音楽の発展に欠かせない存在となっていくのかもしれません。


望月えりか

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テーマ:アイルランド音楽
ジャンル:音楽

ギター奏者は歌うもの?

2015.02.12 22:18|アイルランド音楽現地情報
数週間前に、二人のお客さんがフィークルにいらっしゃいました。
フルートとギターでアイルランド音楽を演奏されるお二人と、一緒に地元のパブのセッションに行ってきました。

ギターを弾く彼は初めてのアイルランドということで、こちらでのセッションの様子や音楽について感じたことなどを話されていました。その中で、面白いなと思ったことがありました。

「ギターを持ってセッションに参加すると、アイルランドでは必ず「何か歌わないのか」と訊かれて困りました」

以前からギター奏者と歌についてはいくつか記事を書いてみたいと思っていましたが、今回のお話を機にこちらの記事をアップしたいと思います。

アイルランドでは、確かに多くのギター奏者が歌をうたうものです。セッションに入っているギター奏者で歌をうたわない人は、少数派ではないでしょうか。言い方を換えるならば、伴奏専門のみのギター奏者は少ない、ということです。

この傾向は、アイルランド音楽の歴史を紐解いてみることでその理由が分かるようです。

メロディーに対する「伴奏」という奏法がアイルランド音楽に取り入れられたのは、アメリカに渡ったアイルランドの演奏家たちのレコーディングがはじまりであったことは以前にも言及しました。
しかし、ギターという楽器がアイルランド音楽の世界に本格的に介入してきたのは、伴奏楽器としてではありませんでした。

最も初期の段階で大きなインパクトを与えたのは、主に1960年代に活躍したクランシーブラザーズ(The Clancy Brothers)やダブリナーズ(The Dubliners)といったフォークグループです。

ダブリナーズ
[今や伝説のフォークグループ、ダブリナーズ]

ギターを片手にアイルランドの歌をうたうスタイルで成功をおさめた彼らの影響力は大きく、その後のバンドブームにもつながっていきました。このような過程を経て、ギターはアイルランド音楽界において一気に市民権を得たのです。

つまり、ギターという楽器のアイルランド音楽におけるメジャー化は、歌と共にあったことになります。

今日のアイルランド人たちが、ギター奏者を見るとつい「歌をうたわないか」と訊いてしまうのはこのためです。
彼らにとっては、ギター奏者=シンガーなのです。

クランシーブラザーズ
[アメリカで活躍したティペラリー州出身のクランシー兄弟]

一方で、今現在伴奏者として評価の高いギター奏者たちが皆歌をうたうかと言えば、必ずしもそうではないのも事実です。

スティーヴ・クーニー
[オーストラリア人で長年アイルランド音楽におけるギター奏者としてリードするスティーヴ・クーニー(Steve Cooney)]

デニス・カヒル
[パブセッションにおいても素晴らしい存在感を示すシカゴ出身のデニス・カヒル(Dennis Cahill)]

アイルランド音楽における伴奏楽器の役割については、過去の記事でも触れました。(「アイルランド音楽に伴奏は要らない?」)伴奏というアプローチが、今後ますます存在感を示すようになるのかもしれません。

しかし、忘れてはならないのは歌の重要さです。ギター奏者に歌うことを期待するアイルランドの人々。彼らにとっては歌がそれだけ身近にあるということであり、アイルランドのミュージシャンたちを見ていると、歌と音楽が切っても切れない関係であることもよく分かります。
演奏することは歌うこと。
今後はそんな角度からもこの音楽を見つめていきたいと思います。


望月えりか

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ジャンル:音楽

ウィーリー・クランシーサマースクールのセッションシーン

2014.07.16 00:25|アイルランド音楽現地情報
今年のウィーリー・クランシーサマースクール(Willie Clancy Summer School 略してWCSSと記されることもある)は、先週末に無事幕を閉じました。

私の暮らすフィークルはクレア東部なので、西クレアにあるミルタウンはエニスの反対側、車では45分ほどかかります。ミルタウン訪問はいずれも日帰りでしたが、午後の穏やかでフレンドリーな雰囲気の中、音楽を楽しむことができました。

WCSS期間中には、ミルタウンマルベイとその周辺地域にあるパブで日夜セッションが行われます。
ミルタウンのメインストリートを歩いているだけで、あちらからもこちらからもライブの音楽が聞こえてきます。雨に見舞われることの多いWCSSですが、私たちが訪れた週の前半は天気にも恵まれ、ストリートで小銭をもらう子どもたちのミュージシャンや外国人の姿も多く見かけました。

ほかの音楽フェスティバルにおけるパブセッションは、たいていの場合フェスティバルの一環として行われており、フェスティバルの実行委員会やパブの店主によって、ホストを務めるミュージシャンたちがあらかじめ決まっています。それに対し、WCSSの期間にあるパブセッションは、すべてが自然発生的に行われるのが大きな特徴です。
誰一人として雇われている音楽家はおらず、自らの楽しみのために集まってくるのです。

ミルタウンセッション (2)
いい音楽を聴きたければこのパブへ。パブのサインはリンチ(Lynch)だが、人々の間ではフリールズ(Friels)の名で知られる

このようなミルタウンでのパブセッションを見ていると、いくつかのことに気づきます。
例えば、数あるパブの中にも「いい音楽をやっているパブ」というものがあるようです。それらのパブは、サマースクールという非日常的なイベント以外の時でもレギュラーのセッションが行われているパブであったり、オーナーが音楽好きであったり、はたまたミュージシャンたちにとって音響のいいパブであったりします。
また、ミュージシャンたちにとってもそれぞれお気に入りのパブがあり、「○○バーに行くと、あの人が演奏している」といった傾向もあるようです。

終盤にさしかかるとミルタウンに赴く人々の数とお酒の量が急増し、パブでのトラブルも増えてきます。セッションはミュージシャンの数が増え過ぎてまとまりがなくなることも多く、ミルタウンの町中でいい音楽を聴ける確率は週末に近づくにつれて減少する、と考える人も多いようです。

「町が音楽だらけになるのはいいけどね、本当にいいセッションに出合う前に10個ぐらい悪いセッションも聞かなきゃいけないから!」などと大げさに話す人もいましたが、それだけ混沌とした側面があるのかもしれません。

音楽を楽しみたい音楽家たちは、セッションを破壊する見知らぬミュージシャンや酔っ払いに邪魔されることのない、ミルタウン近辺の町や村のパブに移動してセッションをしていたりします。

ミルタウンセッション (3)
通りで即興的に始まったセットダンス。踊るのはクレアに住む名ダンサーたち。

彼らが実際にパブでセッションを始めるのは、どのようなタイミングなのでしょう。
たいていの場合、ミュージシャンたちは普段からの音楽仲間や友人らと連絡を取り合ってパブで落ち合う、または通りで偶然合流して一緒にパブへ向かう、といった方法でセッションを始めるケースが多いようです。
また、入ったパブで知り合いや仲間が演奏していて、「楽器持ってるなら入ってよ!」、「よし、じゃあ車から取ってくる」というようなこともあります。

ミルタウンセッション
ミュージシャンたちのお気に入りのパブの一つ、クリアリーズ(Clearys)。ブロンズ(Blondes)の愛称で親しまれる

彼らはセッションに参加したいがためにミルタウンに来ているのではなく、この小さなアイルランド音楽のシーンにいる懐かしい友人や知人に会いに、またその祭りの雰囲気を楽しむために足を運んでいるように見えます。それは、さながら同窓会のような雰囲気です。

若者や子ども、訪問客をのぞいたあるレベルの音楽家たちが、入れるセッションを求めて楽器を片手に歩き回っていることはほとんどないようです。全く面識のないメンバーのセッションに入るなど、まず考えられないというのが彼らの日頃からのスタンスではないでしょうか。こうしたところは、いかにもアイルランド人らしい行為のように思えます。

また、セッションには加わらずひたすら音楽に耳を傾けるミュージシャンたちの姿を多く見かけるのも、ミルタウンです。
独特の緊張感があると同時に、こうした光景がこの音楽のクオリティーを支えているようにも見えます。


望月えりか

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アイルランドにおける、アイルランド伝統音楽の一般的な反応とは?

2014.04.29 06:08|アイルランド音楽現地情報
先日、アイルランドの新聞「アイリッシュインディペンデント(Irish Independent)」の日曜版を読んでいたところ、ちょっと面白い記事を目にしました。

今アイルランド音楽シーンで最も注目されている新バンド、「グローミング(The Gloaming)」のメンバーの一人であるクイヴィーン・オラハリッグ(Caoimhín Ó Raghallaigh)のインタビュー記事です。

グローミング
[グローミング。一番右がクイヴィーン・オラハリッグ]

クイヴィーン・オラハリッグはダブリン出身の若手フィドラーですが、研究熱心な努力家として知られています。

インタビューを行った新聞記者はアイルランド音楽の芝の者でないことが明らかで、インタビューの内容は極めて薄く、伝統音楽を知らない大衆向けのものでした。
オラハリッグ氏はいくつかの簡素な質問に淡々と答えていくわけですが、その回答よりもむしろ新聞記者のインタビューの姿勢から、ごく一般的なアイルランド国民の持つ「アイルランド伝統音楽へのイメージ」が伝わり、興味深く読みました。

「伝統音楽に対して敬意がない、という意味ではないんですよ」という前置きをしてから、インタビュアーは続けて
「(アイルランド音楽における)伝統というラベルには、さまざまな反響がつきまといますよね。ポジティブなものはもちろんのこと、ネガティブな反応もあります。前衛的な活動を始めるにあたって、この(伝統という)枠の中に閉じ込められていることは息苦しくないのですか?」という問いを投げかけます。

「アイルランド人はみな伝統音楽が好きで、パブでは生演奏の音楽に合わせてみんな踊っている」というのは大間違いです。
むしろ、このインタビュー記事からもはっきりとうかがえるように、アイルランドにおけるアイルランド(伝統)音楽のイメージとは、ごく一般的な国民にとって「何か古臭いもの」であり、「未来のない、閉鎖的な音楽」なのです。
事実、アイルランド音楽にかかわるアイルランド人たちは、どちらかというと保守的な人々が多い傾向にあるようです。

ちなみにこの問いに対し、オラハリッグ氏は「最終的には自分の音楽に集中することが大事なのであって、外から付されたジャンルやラベルは関係ない」と上手くかわしています。

アイルランド音楽は、今や世界中にファンを持つ音楽であり、そのシーンはますますグローバル化しています。
それに伴って、モダンなアプローチを売りとしたダンスショーや音楽グループが次々と誕生し、アイルランド音楽のビジネス化も進んでいます。
こうした動きを見ていれば、アイルランド音楽が単に古臭い地味なものでないことは明らかです。

しかし、そうした新しい見方でアイルランド音楽をとらえている国民は、アイルランドの世間一般から見ればまだまだ少数派のようです。


望月えりか

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アイルランド音楽を培った風土と自然の話

2014.04.22 08:05|アイルランド音楽現地情報
去年友人を通じて知り合い、それ以来すっかり意気投合してしまった友人がいます。
フランス人の彼女もまた私と同じフィドル弾きで、共にアイルランド音楽をフィドルで楽しむ外国人として共通する話題が実に多く、夜が更けるまで話し込んだこともありました。
彼女との会話を通して、外国人の視点から見たアイルランド音楽の側面やフランスでのアイルランド音楽シーンなど、面白い発見がいろいろとありました。

さて、今回はアイルランド音楽に関する技術的な話、アカデミックな話ではありません。

彼女が繰り返し言っていた台詞で、まさにその通りだなと感じ入った「アイルランドの風土や自然と音楽の関係」についてです。

「アイルランド音楽は、アイルランドに来てみないと分からない。アイルランドの風土、自然、雨や風、そういったすべてを体で感じた時に、『ああ、アイルランド音楽はここで生まれたんだな』っていうことがすっと分かるの」

そんな風に話す彼女を聞いていて、今から16年前、初めて私がアイルランドを訪れた時のことを思い出しました。
当時の私も、彼女と全く同じことを感じていたからです。

これは、言葉では表現し難い感覚です。
例えば植物がほとんど育たない、バレン高原の石灰石の地を歩いた時。ドニゴールのダイナミックな崖っぷちに立った時。緑の牧草地の真ん中に、朽ち果てた石造りのコテージを見た時。風に流される雨のカーテンを肌で感じた時。
こうしたアイルランドのダイナミックな自然や風景を肉眼でとらえた時、五感でアイルランドの空気にさらされた時、不思議とアイルランド音楽がこの絵画の中にフィットするのです。
アイルランドの音楽は、アイルランドの風土を想起させる、とでもいうのでしょうか。

アイルランドの風土-2

無論、こうしたことだけがアイルランド音楽を作り上げた、ということではありません。
人、歴史、生活、そこにあったあらゆる事象によってアイルランドの音楽は生まれ、変化し、今に至ります。

しかしそこには常にアイルランドの風景があり、この土地があってこそ、アイルランド音楽は発展してきたのもまた事実です。
実際にアイルランド音楽の曲名を眺めていると、地名のついたものをはじめ、丘、川、湖、道、植物、動物、鳥、天気など、この国の風土や自然を表現したものが実に多いことに気がつきます。
地方に暮らす音楽家たちの多くは、周りをとりまく自然から多くのインスピレーションを受けていたと言われます。農作業の合間に楽器を演奏したり、家のそばの湖畔で仲間と音楽を楽しんだりしていた彼らの生活は、その土地の気候や地形、動植物や鳥のさえずりと常に共生していたのです。

アイルランドの風土や自然と音楽の関係には、メランコリックな感情論に終わらない、何かもっと強い結びつきがあるように思えます。

アイルランドの風土

また、前述の彼女は

「アイルランドではない場所でアイルランド音楽をやっていても、何か別のものになってしまう気がする」

と話していたのが印象的でした。大変興味深い思考です。
音楽とは、本来それだけを切り取った形ではなかなかつかめないものである、ということなのかもしれません。


望月えりか

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